最終回 かとちえの短歌教室 テーマは“偶然”

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 「かとちえの短歌教室」は終了いたしました。もうやだ〜(悲しい顔)

ひきつづき、リニューアル版として「かとちえの短歌ストーリー」をお楽しみくださいるんるん

    

更新日1月10日





加藤千恵近影

【著者プロフィール】加藤千恵(Kato Chie)撮影/五十嵐和博
 1983年北海道旭川市生まれ。歌人。立教大学日本文学科卒。高校生のときに処女短歌集『ハッピーアイスクリーム』(発行・マーブルトロン、発売・中央公論新社)で話題を集める。
 現在、集英社携帯サイト『theどくしょ』で、自身初となる小説連載を行っているほか、NHKラジオ「土曜の夜はケータイ短歌」にゲスト歌人として出演中。その他にも、阿部和重氏と共に、雑誌『Cobalt』(集英社)「コバルト・プチポエム」の選考委員をつとめるなど、短歌以外でも、詩、エッセイ、小説、などの幅広い活動を行っている。主な著書に『ハッピーアイスクリーム』(中公文庫)、『たぶん絶対』(発行・マーブルトロン、発売・中央公論新社)、『ゆるいカーブ』(スリーエーネットワーク)など。



<ご挨拶>
加藤千恵です。
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年の抱負、みなさんもう決められたでしょうか。
先日、「抱負を、人に勝手に決められている人」というのを飲み会で見かけました。
(しかもその抱負はどうかと思うものだった)
みなさんはそんなことのないよう、気をつけてくださいね。普通ないですが。
ちなみにわたしの抱負は「自立」ですが、そのうち変わるような気がします。
毎年途中で忘れたり変えたりしてしまうので。ほ、抱負になっていない……。
それでは、本題にうつります。


<短歌教室最終回>
新しい年が始まったわけですが、
短歌教室は今回で最終回です。
今まで、選評が的外れだったり、アドバイスがまるでためにならなかったり、
といったことも多かったと思うのですが、
みなさんから送っていただくメッセージは、
温かいものばかりで、いつも励まされました!
短歌教室を大変楽しくやらせていただけたのは、本当に、
短歌やメールを送ってくださっているみなさんと、
読んでくださっているみなさんのおかげです。心から感謝。
次回から、この連載は『かとちえの短歌ストーリー』ということで、
大幅にリニューアルされますが、
(リニューアル内容については、前回のお知らせをご覧下さい)
これからもどうか、よろしくお願いします。

<今月の作品>

 〜第12回テーマ「偶然」
難しいテーマだったと思うのですが、
(自分で作ってみても実感しました)
優れた作品がとても多く、
紹介しきれないのが本当に残念です。
それでは、気になった作品を紹介します。
( )内が投稿者のお名前(ペンネーム)です。

 


君がいるわけない場所に来てもまだ出会えることを期待している(Re:)

 2句目と3句目ですが、
 口に出したときの響きがあまりよくないです。
 字数がリズム(この場合は7・5)どおり合っていても、
 音によって受ける印象は変わります。

 

 

「たまたま」と「おんなじかよ」を言うために選んだ服を着てニヤけてる(たから)

 好きな人と同じ服を持っている(あるいはわざわざ買った?)、
 というシチュエーションだと思うのですが、
 具体的な情景がいまいち読み込めない感じもありました。
 好きな人がこれを着ることがなぜわかっているのでしょう。ストーカー短歌?

 

 

もこみちが私にひとめぼれをしてつき合うことになったらいいな(山田フサエ)

街角でぶつかるような恋とかは あたしのために存在している(ろくもじ)

 2首並べたのは、どちらの短歌も、
 「さりげなくさらっとではあるけれど、すごいことを言っている」
 という点での共通が見られたからです。
 笑いの含まれた、完成度の高い作品だと思います。
 2首目、「街角で〜」は、一マスあけ(必要でしょうか?)や、
 3句目の「とか」が字数合わせに思えたのが気になってしまいましたが。

 

 

待っていたように壊れたハイヒール 祝福されない恋がはじまる (安藤えいみ)

 大変かっこいい短歌だと思うのですが、
 逆にかっこよすぎな感じも否めません。
 下2句が既にドラマチックなフレーズになっているので、
 (祝福されない恋、というのは、時々使われるものではありますが)
 上に出してくる小道具やエピソードは、もっと地味(?)なものであったほうが、
 バランスが取れるのではないでしょうか。

 

 

何度まで偶然といういいわけが通用するか試験中です(振戸りく)

 おもしろい短歌だと思いました。
 ただ、意味的には、
 試験中、というよりも、実験中、といったほうが、
 ニュアンスが伝わる感じがしたのですが、いかがでしょうか。

 

 
五十億分のひとりの確率で出会えた課長の毛をむしりたい(さかいたつろう)

 おなじみ(?)のさかいさんの会社員短歌ですね。
 今回も笑わせていただきました。
 前半と後半のギャップがすごいです。
 でも「五十億」というのは、何をもとにした数字なのでしょう?
 世界の人口かなあと思ったのですが、もっと多いですよね。

 

 

あなたには偶然だろう 私には運命だから日記に書いちゃう(たろすけ)

 今回、「偶然」というテーマにおいて、
 運命を引き合いに出してくる短歌はいくつかあったのですが、
 この作品が1番うまくまとまっていたように思えます。
 偶然と運命の対比、あなたと私の対比が、
 無理なく自然にまとまっていて、完成度が高いです。

 

 

話しかけるほどでもないか四年前好きだった人と信号を待つ (ゆりこ)

 わりとドラマチックな場面でありながら、
 過剰にならず、淡々と書いているのがいいと思いました。
 ただ、もう少し、主張や表現に独自性が欲しかった気もします。

 

 

探しても偶然にでももう二度と会えるわけなくなる春が来る (ゴニオ)

 最初、好きではなくなる、という感じで、
 会えることがなくなってしまう、と読んだのですが、
 なくない、のだから、また会える、という読み方もできるのかもと思い直しました。
 そっちは厳しいでしょうか。
 どちらにしても、意図的に選ばれた言葉だとは思うのですが、
 字数合わせに思えてしまいますし、
 もっとストレートな表現の方がよかった気がします。



<今月のかとちえ賞>
今回のかとちえ賞は、以下の作品とさせていただきます。

あなたには偶然だろう 私には運命だから日記に書いちゃう

たろすけさん、おめでとうございます!!
日記というのは、もしかして昨今のブログブームもふまえているのかなあと、
勝手に深読みしてしまいましたが、どうなのでしょうか。
完成度の高い作品を、ありがとうございました!


黒ハート今月のかとちえ短歌黒ハート
次回からは、発表形式が少し変わるため、
こういった形でわたしの短歌を出すのは、これが最後となります。
といっても、新作短歌は次回からももちろん書きますよ!
まぎらわしい言い方ですみません。

抱きしめて背骨をなぞったらわかった 偶然なのか必然なのか(加藤千恵)



<次のテーマ>

リニューアルに伴い、テーマに関しても、今までと少し形態が変わっています。
前回から≪ある場所でのシーン≫を連想させる短歌を募集しているのですが、
今回の場所は、「坂」です。
坂を舞台にした短歌、お待ちしています。
以下は募集要項です。


2月12日締め切りで、一人2首以内、テーマ記載の上、
ペンネームがある場合はペンネームも添えて。
→送り先:tanka_57577@3anet.co.jp(第二出版部「かとちえの短歌ストーリー」係まで。アドレスの「@」を半角に修正してお送りください)


どうぞよろしくお願いします!

第11回目 かとちえの短歌教室 テーマは“宇宙”

 かとちえ短歌.jpg
    
更新日12月10日



<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。

新婚旅行先のトルコから戻りました。

ごはんがおいしすぎてちょっと太ったけど、それ以外は無事です。

成田離婚とも無縁でした。

なぜなら成田空港を通過しなかったからです。

(羽田→関空、というルートでした)

何はともあれ楽しい旅行でした。またトルコ行きたいなー。

ところでいつも、短歌を応募される際、

メッセージを付けてくださるみなさん、

本当にありがとうございます。

お返事できていなくて申し訳ないですが、ありがたーく読んでいます。嬉しいです。

(もちろんメッセージの有無と短歌の採否は別ですが)

それでは、ちょっと衝撃的(?)な発表にうつります。


<最終回&初回のお知らせ
実は、『かとちえの短歌教室』ですが、次回で最終回を迎えます……。
でもまだ話は続きますよ! 待ってくださいね!
ですが今後も、みなさんからの短歌は引き続き募集いたします。
というのも、内容をリニューアルすることになったからです。
具体的には、次々回から大幅リニューアル、ということなのですが、
(新タイトルは『かとちえの短歌ストーリー』です)
ここでその内容をご説明させていただきます。
みなさんからは、テーマに沿った短歌を投稿してもらい、
その中から、わたしが、いいなと思った作品を選ばせていただきます。
という流れは今までと同様なのですが、今後は、
その短歌をもとに、
わたしがショートストーリーを書き下ろす、という形になります。
みなさんの短歌と、
わたしのショートストーリーをコラボレーションさせていただけたら、と!
また、ショートストーリーに使わせていただく短歌は1首のみで、
今まで同様、その方にはプレゼントもさせていただきます。
また、他にも数首(回によって変動があるかもしれません)、
いいなと思った作品につきましては、
佳作として紹介させていただく予定です。
ショートストーリーに関しては、
もしかすると、みなさんが最初に作品を作る際に意図した思いとは、
別の形に仕上がることもあるかもしれませんが、どうかご了承ください。
おもしろがってもらえればありがたいです。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。

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第10回目 かとちえの短歌教室 テーマは“挨拶”

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更新日11月12日



<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
一気に涼しく(寒く?)なりましたが、みなさん体調など崩されていないでしょうか。
実はわたしは、この原稿を書いている今、
トルコ旅行を目前に控えていて、
なんだかちょっとそわそわした感じでいます。
(でももちろん、短歌はしっかりと読ませていただきましたよ!!)
ごはんがおいしいという話を聞いたので、それが楽しみです。
あと、日本人女性がモテるという話も聞きましたが、
バリ島旅行した際にも、行く前に同じようなことを聞いていたにも関わらず、
「は? モテ? それは食べ物でしょうか?」というくらい、
モテと無縁旅行だったので、
そっちはあまり参考にしないことにします。
てか今回は仮にも新婚旅行だし! モテ関係なくていいし!
それでは唐突に短歌の話にうつります。

<連作に挑戦する>
短歌教室への投稿とは少し違う話になってしまうのですが、
短歌づくり全般に関係する話として。
第4回、さっこさんへの評でも少しだけ触れたのですが、
「連作」というものがあります。
以前書いた説明をそのまま引用すると、
連作とは、≪1つのテーマやストーリーを背景として、複数の作品を並べたもの≫です。
連作ならではのおもしろさとしては、
1首ではあまり意味がわからないようなものを、
流れとして読ませることでわかりやすくしたり、
同じフレーズを、決まり文句のように繰り返し使ってみたり、
わざと正反対の内容の歌を並べてみたり、などなど。
もちろん奇をてらわずに、物語世界を構築する、といったことも、
連作だからできることです。
短歌の楽しみ方の幅が広がると思いますので、
ぜひ1度、連作に挑戦してみてください。
参考として、わたしが「連作の名手!!」と思っている、
宇都宮敦さんのページをご紹介します。
「Waiting for Tuesday」http://air.ap.teacup.com/utsuno/
宇都宮さんの連作は、物語性に富んでいて、
ぐっと引き込まれるものばかりですので、
ぜひぜひみなさんも読んでみてください。

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第9回目 かとちえの短歌教室 テーマは“友”

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更新日10月10日


<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
先日結婚式をやりました。
生涯はじめての結婚式です。
今のところ、生涯最後にするつもりでもあります。
キャンドルサービスで「ボヤじゃん!」というような出来事があったり、
新婦が両親への手紙読みながら泣いている隣で、
新郎がウケたりしているような披露宴でした。いいのか。
不自然な流れで、短歌の話です。

<助詞を省かない>
前回(第8回)で書いた、<不自然な語尾を捨てる>とも、
ちょっと重なってくる話なのですが。
5・7・5・7・7の定型におさめたり近づけたりするために、
助詞を省いたり変化させたりすることは、
できれば避けてもらいたいと思っています。
特に、助詞を省いているものについては、
わりとよく見かけるのですが、
いかにも「【短歌】を書いてみました!!」という感じで、
普通の文章として見たときに、
不自然さが残ってしまいます。
「あれ、これって短歌?」というくらい、
自然な文章になっているものを目指していただきたいです。


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第8回目 かとちえの短歌教室 テーマは“楽器”

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更新日9月10日


<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
相変わらず暑いですね!
といいつつ先月は、10日間ほど、涼しい旭川で過ごしました。
実家で飼っている犬の可愛さや、
母親の作るごはんのおいしさや(しかも黙ってても出てくるし)、
涼しい夜風など、感激ポイントが満載。
毎年恒例となりつつあるライジングサン(ロックフェス)も楽しかったし、
心のドアをノックされまくりでした。
やっぱり北海道はいいなーと、
多少のホームシックを引きずりつつ、短歌の話にうつります。

<不自然な語尾を捨てる>
実は語尾に限らない話なのですが、
定型におさめようとするあまりに、
不自然な言い回しになっている短歌を時々見かけます。
本来なら、「昨日は」と書きたいところを、
「昨日はさ」とか「昨日はね」などと書いている、というふうに。
確かに字余り・字足らずはリズムを崩しますし(特に字足らず)、
定型を守ることは大切なことなのですが、
仕上がった短歌が不自然なものになってしまっていては、
あんまり意味がありません。
どうしても「昨日は」(※もちろんこれはあくまでも例ですが)と言いたいときでも、
語尾に「さ」「ね」などと付けるのではなく、
そのフレーズを5文字ではなく7文字の部分で使うようにするとか、
別の言い回しを考えるようにするとか、
そういった解決策を考えてみてください。



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第7回目 かとちえの短歌教室 テーマは“飲み物”

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<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
暑いですね。暑いですね。リフレインしてしまうくらいですよね。
夏はずっと苦手だったのですが(なぜなら暑いから!)、
どうやら夏になるとはしゃいでいる自分に、最近気づきました。
全然好きじゃないと思えていた同じクラスの男子のことを、
目で追っている自分に気づいたときのように、
ちょっと複雑な気持ちでいます。
わかりにくい例えになっていたらすみません。
それはともかく、短歌の話です。

<推敲すべきか否か>
短歌に関して取材を受けた際や、
実際に短歌を作られている方から多く出る質問として、
「短歌は推敲する必要がありますか?」というものがあります。
わたし自身に関して言うなら、推敲は、全然しません。
もちろん全くしないということはないのですが、
推敲すればするほど、
どの形がいいのかわからなくなってしまうため、
わりと、直感や、最初に頭に浮かんだ形を尊重するようにしています。
ただ、これはあくまでわたし自身に限ってのことなので、
「推敲はしないほうがいいんだ!」ということではありません。
結局のところ、個人的な性質によるところが大きいので、
推敲していく上で、いい形を見つける人も、もちろんたくさんいるはずです。
大学時代の先生が、
「レポートを書き上げるというのは、あきらめることでもある。
書けば書くほど、書きたいことは増えていくし、
直したい部分も多く生まれてくる。
どこかで妥協したり、あきらめない限り、完成することはない」
と言っていて、非常に納得したのですが、
短歌に関しても、同じことだと思います。
あと、推敲のしすぎで、何がいいのかわからなくなってきた、という時は、
(上でも触れた通り、これはわたしがおちいりがちなパターンなのですが)
少しその歌から離れてみることをおすすめします。
他の歌に触れたり、時間が経ったりすることで、
新たな視点が見つかることもあると思いますので。



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第6回目 かとちえの短歌教室 テーマは“空”

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更新日7月10日


<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
わたし自身のブログや出演するラジオ番組などでもご報告させていただいたので、
もうご存知の方もいらっしゃるかとは思うのですが、
先日、入籍いたしました。
人妻としての色気を出していくとともに(しかし具体的にとるべき方法がわからない)、
人妻短歌、精進していければと思います。
それでは、短歌を作る上でのワンポイントにうつります。

<予想外の着地点>
最初に、2つのわたしの短歌を例に出します。
(1)思いきり悲しむこともできなくて中途半端に傷ついている
※『ゆるいカーブ』(スリーエーネットワーク)収録短歌
(2)嘘ついたことなんてない いつだって本気で好きだ そのときだけは
※『たぶん絶対』(マーブルトロン)収録短歌
1つ目の短歌は、途中で曲がることなく、最初から最後までまっすぐに落ちてくる感じ。
2つめの短歌は、まっすぐに落ちてくると思ったのに、最後でずれて落ちた感じ。
意識的にも無意識的にも、読者は「流れ」を予想しているものだと思います。
たとえば小説で、
「花子さんは幸せでした。ところが」と書かれていたら、
ああこの後に花子さんには不幸が訪れるのだ、と思いつつ読み進めるだろうし、
「花子さんは幸せでした。そのうえ」と書かれていたら、
待っているのは、さらにすごい幸せだと思いつつ読み進めるだろうし。
短歌は31文字と、他の文芸作品に比べても短いため、
なかなか「予想を裏切った着地点」というのは見つけにくいです。
論理が破綻して、支離滅裂になってしまっては意味がないですし。
もちろん、予想を裏切る短歌>予想通りの短歌、ということではなく、
予想を裏切る短歌ばかりを詠むべきとは思っていないです。
ただ、予想外の着地点を探してみるというのも、
なかなかおもしろい作業だとは思います。
モテるのにもギャップ(イメージと実際とのずれ)がポイントになったりするらしいので、
ぜひ短歌でも、予想を裏切ってみることに挑戦してみてください。





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第5回目 かとちえの短歌教室 テーマは“涙”

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更新日6月11日


<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
春物のスカートを買おうと思っていたのに、
東京はもうすっかり夏ですね!
といっても、その前に、憂鬱な梅雨があるのですが。
梅雨時期はいつも、地元の北海道が恋しくなります。
北海道は梅雨がないので、それが当たり前だったけど、
実は恵まれた環境だったんですね……。
気を取り直して、
短歌を作る上でのワンポイントにいきたいと思います。

<句またがり>
句またがり、という言葉をご存知でしょうか。
もうとっくに知っている方や、
もしかしたら、言葉自体は知らなくても、
技法を知らないうちに使いこなしている方は多そうですが。
ここでも何度も言っているように、
短歌は「5・7・5・7・7」の音によって構成されているものです。
ここで、句またがりの例を出します。いずれもわたしの短歌です。
(1) 左手が/微妙な位置で/浮いたまま/なにも言えずに/くちづけをした
※『ハッピーアイスクリーム』(中公文庫)収録短歌
(2)デタラメな/英語で君が/歌ってる/ サンダルでペタ/ペタ音立てて
※『たぶん絶対』(マーブルトロン)収録短歌
(1)の短歌は、句またがりがないもので、
(2)の短歌は、4句から5句にかけて、句またがりがあります。
つまり、句またがりとは、
言葉の切れ目と、句の切れ目が異なっているもの。
字数的には「5・7・5・7・7」(あるいはそれに近い数)であっても、
意味で区切ると、定型どおりにならないことをいいます。
短歌をはじめて作る場合、文字数にとらわれがちです。
5文字の言葉、7文字の言葉、と探しがちですが、
句またがりをうまく使いこなせるようになれば、
表現の幅はもっと広がると思います。
もしよかったら、句またがりの短歌にも、挑戦してみてください。
ただやっぱり、句またがりがないもののほうが、
聴きやすい短歌になる傾向があるのも、確かなんですが。
なので多用するのは、あまりおすすめできません。



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第4回目 かとちえの短歌教室 テーマは“母”

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更新日5月10日

<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
最近、あったかいせいか、睡魔が絶え間なく訪れます。
わたしは、1日中でも眠っていられるし、眠るの大好きだし、
という性質なんですが、
みんながみんなそうじゃないことを、
わりと大人になってから知りました。
あと、眠いと不機嫌になるという性質も持っていますが、
大人はあまり、そういうふうにはならないってことも……。
反省しつつ、短歌を作る上でのワンポイント、
ご紹介したいと思います。

<伝える順番を考える>
「AだからBです」
「Bです。なぜならAだから」
まったく同じ内容のことを言っていても、
伝える順番によって、まるで印象が変わることがあります。
これは日常会話においてもあることだと思うのですが、
短歌の場合でも、一緒です。
Bだということを伝えたい場合に、
Bを冒頭に持ってくるのか、
あるいはあえてBを一番最後まで取っておくのか。
なんだかおもしろみのない短歌であっても、
言葉の順番を入れ替えることで、
急に違って見える場合があります。
そして当然、その逆になってしまうことも。
「このことを伝えるにあたって、この順番が一番効果的なんだろうか」
というようなことも、
短歌を作る上で、意識してみてくださいね。


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第3回目 かとちえの短歌教室 テーマは“嫉妬”

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更新日4月10日



<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
すっかり春ですが、
みなさんはお花見など行かれたでしょうか。(ちなみにわたしは行ってません)
好きな人を誘う口実としてお花見っていうのはおすすめだよ、
季節限定だし、普通のデートより誘いやすいよという情報を、
前に友人に教えてもらったことがありますが、
実行したことはないです。それってほんとなの……?
で、そんな前ふりとはまったく関係なく、
短歌を作るうえでのワンポイントです。

<リズムは音数だけじゃない>
短歌の文字数は、57577の31文字、ということは、
前にも触れましたし、
読んでくださってる方や投稿してくださってる方も、
もうご存知だとは思うのですが、
では、音の響きを考える上で、
5・7・5・7・7の文字数だけを意識すればいいのかというと、
実は他にも気にしてもらいたいポイントがあります。
たとえば「手紙では」と「レターでは」の2つでは、
同じ文字数・同じ意味であっても、響きが異なりますよね。
前後の文脈が関わってくるので、
ここでは一概に、どっちがいいとは言えないのですが。
で、どういうことを言いたいのかというと、
「短歌を一度声に出して読んでみる」ということをしてみてほしいなということです。
文字数的には31文字ピッタリでも、
口にすると、なんだか重たい感じになってみたり、
逆に、字余り・字足らずがあっても、
口に出すと、すごくはまった感じになるものもあると思います。



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第2回目 かとちえの短歌教室 テーマは“切ない想い”

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                              更新日3月9日


<ご挨拶>
こんにちは、加藤千恵です。
今回、かなりの数の短歌が寄せられました!
ありがとうございます。
全て読ませていただきました。
あ、短歌以外のメッセージなども、もちろん読ませていただきました!
控えめに言っても、めちゃめちゃ嬉しいです。
メッセージくださったみなさん、ありがとうございます。
(だからって、メッセージがない人には厳しくしたりということはないですよ!)
これからも、質問や感想などありましたら、遠慮せずに送ってくださいね。
さて、それでは、さっそく気になった作品を紹介したいと思います・・・・・・、
が、その前に。ちょっとしたワンポイントです。


<見た目が大事>
短歌において、内容・リズム・表現、が大事なのはもちろんですが、
見た目、も重要ではないかと思います。
ひらがなのものをカタカナにするだけでも、印象というのはだいぶ変わります。
もちろん正解があるわけではないし、
最終的には好みの問題になってしまうのだとは思うのですが、
漢字・ひらがな・カタカナの使い分けについても考えたうえで、書いてみてくださいね。
全てひらがなや、全てカタカナにしてみるというのも、一つの手としてはあって、
確かに意味深になって目はひくけれど、
既にそういう短歌はたくさんあるので、
【実際、わたしの短歌でも、
あなたへのてがみはぜんぶひらがなで げんじつかんをうすめるために
という作品があります。『ハッピーアイスクリーム』(中公文庫)収録】
あまりお勧めできません。
また、少し状況は異なるかもしれませんが、
わたしは大体、「きみ」という言葉を「君」と漢字で使うのですが、
短歌の一部に「突然に鳴った雷君だって」と書いたところ、
「かみなりくん、って読んじゃうよ」と指摘されて、
慌てて直した覚えがあります。見た目、大事です。





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第1回目 かとちえの短歌教室 テーマは“食べもの”

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<ご挨拶>
みなさん、はじめまして。
はじめましてではないみなさん、こんにちは。
加藤千恵です。
少しだけ自己紹介させてください。
北海道旭川市(最近は動物園で有名)出身です。
高校時代から短歌を書きはじめ、短歌歴は7年ほどになります。
好きな食べ物は生春巻きとココナッツミルク系のデザートです。
好きな男の人は、細身で眼鏡で、ちょっとダメな人です。
近刊『ゆるいカーブ』では、おもに恋愛にまつわる、
30首の短歌と、30篇のショートストーリーを書いています。

この場所では、
わたしの短歌を読んでいただいたり、
みなさんからの短歌を投稿していただいたりして、
もっと「短歌」を身近に感じていただけるようになればいいなー、と考えています。
そんな感じで、よろしくお願いします!
細身で眼鏡の男の人も、それ以外の人も、
いっぱい投稿しちゃってください。全部読ませていただきますので。

<短歌を投稿する上で>
まず、短歌についての基本的なルールです。
●5・7・5・7・7のリズムで
●季語は不要
リズムについて、もう少し。
●小さい「っ」はリズムとして数える
●小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」は数えない
例を挙げると、
「ココナッツ」→「コ」「コ」「ナ」「ッ」「ツ」で、5
「きゅうきゅうしゃ」→「きゅ」「う」「きゅ」「う」「しゃ」で、5
となるわけです。
5・7・5・7・7の文字数は、
必ずしも厳密に守らなければいけないものではありませんし、
多少の字余り・字足らずは問題ないのですが、
なるべくなら定型どおりであるほうが好ましいです。

そして次からは、短歌全般に当てはまるルールではないのですが、
投稿していただく上で、ぜひお願いしたいのが、
●ふだん使っているような言葉で書く
ということです。
こういうふうに書くと、逆に悩ませてしまうかもしれませんが、
要は、昔、国語の教科書で見たような短歌のように、
自分のことを「我」と書くとか、
語尾に「たり」「なり」を付けるとか、
そういう古典調の言葉遣いは避けてもらいたいということです。
もちろんそういう短歌がダメということではありませんよ!
ただ、わたしが書いている短歌や、
わたしが読みたいなと思う短歌は、
日常で使っている言葉で書かれたものです。
ですので、ここに投稿していただく場合は、
そのルールを守っていただければと思います。

もちろん、日常の言葉で5・7・5・7・7ならどういうものでもいい、
というわけではありません!
やっぱり、おもしろいものも、そうでないものもあります。
では、ルールを守った上で、
おもしろくするにはどうすればいいのか、
ということは、送っていただいた短歌を例に出して、
毎月少しずつお話していきたいと思います。

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